[CD]NRQ - was here [PCD-24384(P-VINE)]

[CD]NRQ - was here [PCD-24384(P-VINE)]

販売価格: 2,640(税込)

商品詳細

国も時代も超越した、豊潤かつ芳醇なインストゥルメンタル・ミュージックを奏でる4人組、NRQ。その楽曲や演奏はもちろん、録音からアートワークにいたるまで、あらゆる面で最高傑作と断言できる3年ぶりのニュー・アルバム『ワズ ヒア』(通算第3作)。ニュー・レジデンシャル・クォーターズ(新興住宅地)=NRQは、飄々と聴こえるかもしれないその音楽とは裏腹に、貪欲に新興音楽地を切り拓いているのだ。これはかつて“ここにいた”、しかしどこにもいなかった音楽である。

■前野健太やツジコノリコ等の作品にも参加している吉田悠樹(二胡)、湯浅湾のメンバーでもあり、片想い等の作品にも参加している牧野琢磨(ギター)、cero やエミ・マイヤー等の作品にも参加している服部将典(コントラバス)、ストラーダや真夜中ミュージック、浜野謙太とのバンド、Newday でも活動する元コンポステラの中尾勘二(アルト・サックス、クラリネット、ドラム、トロンボーン)の4人から成るインストゥルメンタル・バンド、NRQ。2010年の1stアルバム『オールド・ゴースト・タウン』がつつましやかに話題となり、2012年の2ndアルバム『のーまんずらんど』がトクマルシューゴや高城晶平(cero)らに絶賛されるなど着実に信奉者、中毒者を増やしてきた。そんな彼らの3rdアルバム『ワズ ヒア』。

■ブルースやラグタイム、オールドタイミーなジャズや世界中のフォーク音楽、ニューオーリンズのセカンド・ライン・ビート、ラテンやサンバにアフロ・キューバン、さらにはポスト・ロックやノイズ/エクスペリメンタル・ミュージックまでをも内包した、これまで以上にヴァラエティに富んだ豊饒な楽曲がまずすばらしい。それを、いつどこで鳴っていてもおかしくない、しかし、いつどこで鳴っていてもふさわしくない、不思議な魅力にあふれた音楽に仕立て上げている4人の有機的な演奏も見事だ。その音色ゆえにいやおうなく大陸的な響きを帯びるところもある吉田の二胡、時にスリリングな、小気味よく機知に富んだ牧野の完全フィンガーピッキングによるギター、バンドに安定感と
躍動感をもたらす服部のコントラバス、ドラムにおいては絶妙なタイム感で全体をグルーヴィに、管楽器においては吉田の二胡と寄り添い、彩を添える中尾(「slope」では、他のメンバーも驚愕のクラリネット&ドラム同時演奏も披露)。さらに、3人のゲスト・ミュージシャン――前作に続いての参加となるスティールパンとトランペットのMC.sirafu (ザ・なつやすみバンド、片想い、うつくしきひかり等)、そして、キーボードのエマーソン北村(キセル等、元JAGATARA、元ミュート・ビート。中尾との音盤上の共演は篠田昌已ユニット『コンポステラ』以来24年ぶり)とパーカッションのokyon(ZOOCO、hiro:n等)――が参加し、NRQの唯一無二の音楽をよりいっそう華やかで滋味豊かなものにしている。

■アナログ・テープ・レコーディングによる、間違いなくこれまでで最高のサウンド・クオリティにも注目してほしい。温もりあふれる極上のサウンドがなんとも心地好い。

■坂本慎太郎やジム・オルークのアルバム・ジャケットの写真も手がける、アクの強い(失礼!)作風で熱狂的なファンを持つ写真家、塩田正幸の摩訶不思議な作品を、ceroやエマーソン北村のアルバム・ジャケットのデザインも手がける惣田紗希がポップに仕上げたアートワークもじつに秀逸。

■楽しく、心地好く、切なく、スリリングなNRQの3rdアルバム『ワズ ヒア』。あきらかな最高傑作。